洋服コラム

自分に似合うストッキングの色の選び方。着用シーン別のマナーも解説

礼服やスーツを着るときに、必ず必要になるのが、ストッキングです。
毎日お世話になっている、という方もいますよね。

あるアンケートによると、ストッキングを購入するとき、いちばん気にするポイントが「値段」、そして2番目に気にするのが「色」という結果に。

実際、売り場に行くと、ストッキングのカラーバリエーションはとても多いですよね。
たとえばベージュだけでも、色味の異なった商品がいく種類も出ていますし、選択肢の多さに困ってしまいます……。

そこで、この記事では、ストッキングの「色」について解説します。

「こんなシーンでは、どんな色を履いたらいいの?」
「こんな色でもOK?」
「自分に合った色を見つけるには?」

冠婚葬祭、ビジネスシーンを中心に、ストッキングの色選びのマナーについて、まるごと疑問にお答えします!

「ストッキングが白すぎた……。」という経験がある人は多い

スマートカジュアルコーデ

ビジネスシーンや結婚式では、「肌色に近いベージュ」が、ストッキングのドレスコードです。

ただ、「自分の肌に近い色」というのは、シンプルなようでけっこう難しいんですよね。
アンケートによると、じつに3分の2の方が、「白すぎた」など、色選びに失敗した経験があるそうです。

ストッキングについては、ネット上でもこんな声がありました。

「せっかくコーデしたのに、ストッキングのせいで残念な感じになってしまった」
「ファンデーションとストッキングの色が違うと、老けて見える気がする」

これは気になりますね!

では、肌の色に合ったストッキングを選ぶにはどうすればよいのか、次のトピックで、コツを紹介しましょう。

ストッキングの色の選び方

前トピックで、「ストッキングは、肌色に近いベージュ」と述べましたが、自分の肌色とストッキングの色が近ければ近いほどよいかというと、そうでもありません。

色選びのポイントは、「肌色よりも1トーン暗い色」を選ぶこと。
スカートやパンツと合わせたときは、少し暗い色のほうがなじみがよく、白浮きもしづらいです。
さらに、脚を細く見せる効果もあります。

色選びのポイントをおさえたら、次は自分の肌に近いベージュを、正確に探す方法を解説します。

ストッキングを腕に通して色を見る

売り場でストッキングを腕に通して、色を確認する方法です。
シンプルですが、これがいちばん確実ですね。

まずは、脚と腕の肌を比較して、腕の中で、脚の肌色と近い部分がどこかを確認しておきます。
売り場に置いてあるサンプルを腕に通し、ストッキングの色を確認します。
実際に腕を通してみることで、ストッキングを履いたときの色合いを、シミュレーションできるわけですね。

パッケージの状態で選ぶと、色を失敗する原因に!

ストッキングを買って履いてみたら、ストッキングが白すぎたり、色が濃すぎたり……。
実は、色選びの失敗の多くが、ストッキングがパッケージされた状態で色を選ぶからなんです。

繊維は、たくさん集まっていると、色が濃く見える性質があります。
そのため、たたまれてパッケージに入ったストッキングは、実際よりも色が濃く見えています。
その濃い色を基準にして選ぶと、履いてみたら肌色よりも白かった、となります。

また、商品によっては、パッケージに白い台紙が入っていることも。
この場合は、白い背景を通してストッキングを見ることになるため、実際よりも薄い色に見えてしまい、肌色よりも濃い色を選んでしまいがちになります。

パッケージから出された、サンプル品を確認するのは、大切なポイント。
ストッキング選びのときには、おさえたいですね。

使っているファンデーションを参考にして選ぶ

ファンデーション

ですが、どのストッキング売り場にも、サンプルが置いているわけではありません。
また、ネットショップを利用したい方もありますよね。

そんな方は、ふだん使っているファンデーションの色を参考にしましょう。

冒頭から、ストッキングは「素肌に近い色」を選ぶと述べてきましたが、もっといえば、「顔の肌色」と「足の肌色」のバランスが大切。

しっかりメイクをする方は、素肌の色よりもファンデーションの色を重視して選んだほうがいいかもしれませんね。

ファンデーションの色味と、メーカーのサイトに載っているカラーチャートを比較すると、簡単です。
もちろん、売り場にファンデーションを持参して、サンプルと比較する、という選び方もできますね。

カラー診断を使ってみる

ストッキングメーカーの「福助」公式サイトでは、ユーザーの肌色にはどんなカラーのストッキングが合うかを診断する、カラー診断アプリ「HADAColor」が利用できます。

肌の色調など簡単な質問(2問)に答えたあと、ひざ上あたりの肌を撮影し、アップロードすると、ぴったりのカラーを自動で選んでくれます。

スマホでの利用を想定しているようですが、パソコンでも利用できますよ。
その際は、事前に肌色を撮影しておき、その画像をフォルダから選んでアップロードすれば、OKです。

ストッキングの色のマナー

スマートカジュアルコーデ

オフィスや、冠婚葬祭の場での、ストッキングのマナーについて、もう少し詳しく解説しましょう。

基本のマナーは知っていても、「こんな場合はどうすればいいの?」とか、「これはいいの?」と、戸惑うことって、いろいろありますよね。

ビジネスシーンではストッキングはベージュ

ビジネスシーンでは、ストッキングはベージュが基本です。

柄やラメは、結婚式などではOKですが、オフィスでは避けましょう。
一見、素足に見えるような、地味なストッキングを選んでおくのが、無難です。

パンツスーツを着る方も、すねや足首が見えることがありますので、スカートと同様に、ベージュのストッキングを合わせるのがマナー、とされています。

オフィスカジュアルでもストッキングは必要?

オフィスカジュアルの場合も、ストッキングはベージュを着けましょう。

「フォーマルすぎず、ビジネスの場にふさわしい適度にカジュアルな服装」がオフィスカジュアルの定義。
つまり、オフィスカジュアルとはいっても、日常着の「カジュアル」ではなく、フォーマルに近い服装なのです。

アパレル業界はそれほど厳しくないことも

アパレル業界は、全体に服装に関するルールがゆるい傾向にあります。
これは、ビジネスマナーよりも、社員ひとりひとりのトータルコーディネートが重視されるため。

たとえばカジュアルファッションを扱う会社だと、コーデに合わせてベージュ以外の色を履いたり、柄の入ったストッキングを履いてもOK、とされているケースもあります。

社内の雰囲気や、周りの方のファッションに合わせて決めるとよいでしょう。

入学式・入園式・結婚式でのストッキングマナーいろいろ

礼服やドレスの色とのコーデで、黒やブラウンのストッキングを履きたい場合もあるかもしれませんが、入学式・入園式・結婚式はフォーマルな席。
ドレスコードにのっとって、ストッキングは「ベージュ」を履くのがマナーになります。

ラメや柄については、入園式・入学式は、落ち着いた装いが基本ですから、ラメや柄入りのストッキングは避けたほうがよいでしょう。
逆に、結婚式は華やかに着飾ることが求められますので、ラメ入りストッキングはむしろおすすめアイテム。
ワンポイントであれば、柄が入ったタイプもOKです。

結婚式のストッキングのマナーについては、
くわしくはこちらを参照してください。

ベージュであっても、タイツはNG

真冬になると、ストッキング1枚だと寒いですよね。
でも残念ながら、フォーマルな席、ビジネスシーンでは、たとえ色がベージュでも、タイツの着用はNGです。

タイツは防寒着なので、カジュアルウェアという位置づけ。
フォーマルウェアとは、合わせられないのです。
厚さが30デニール以上になると、ストッキングではなく「タイツ」です。参考にしてください。

ちなみに、ストッキングは「防寒着」ではありません。
これは、ストッキングの成り立ちを聞くと、わかりやすいと思います。

もともと、フォーマルウェアは素足がマナー

はるか昔、ヨーロッパの上流階級の婦人は、素足でドレスを着ていました。
労働をしない貴婦人にとっては、肌荒れのないツルツルした美肌がステータスだったため、素足で正装するのが、ドレスコードだったのです。

その後、脚の肌をよりきれいに見せるために、ストッキングが登場します。
つまり、ストッキングは脚につけるファンデーションのようなもので、着衣ではない、という考え方なのだと思います。

ストッキングを着けた状態は、あくまで「素足」なので、タイツを履いてしまうと、マナー違反になってしまう、というわけなんですね。

お葬式・お通夜など喪服のストッキングの色

ブラックフォーマル

ここまで、フォーマルな席では、ストッキングは「ベージュ」という話をずっとしてきたのですが、ほとんど唯一の例外があって、それがお葬式やお通夜、法事といった「喪」の席です。

喪服を着るこうした席では、季節を問わず、黒のストッキングを着けます。
ストッキングは、ラメや柄のないものを選んでください。
真夏でも、素足はNG。マナー違反になります。

ただし、北国だったり、また、北国でなくても真冬のお葬式は、ストッキングでは寒いですよね。
この場合は、60デニールくらいの厚さであれば履いてもよい、とされています。

まとめ

ストッキングを履いた女性

ストッキングのドレスコードや、色の選び方について紹介しました。

フォーマル、ビジネスシーンでは、肌色のストッキングを選びましょう。
肌色のストッキングは、購入時に色選びを失敗しやすいので、自分の手や、ファンデーションの色に合わせてください。

近頃は、ストッキングの色のバリエーションも増えているので、自分の肌にぴったりのストッキングが見つかるはずです!

ライター紹介

PETAL編集部

PETAL編集部

働く女性や、子育てで時間がないママの強い味方「ファッションレンタル」。結婚式やパーティーの気分を盛り上げる「ドレスレンタル」。PETAL(ペタル)編集部では、さまざまな洋服レンタルの紹介と、洋服の悩みを解決するTIPSをお届けします!

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